試走日午後から雨に見舞われ、レース当日も途中雨が降る難しいコンディションの中ENS第2戦は行われた。
会場のアルペンブリックMTBパークは黒土の土質であり、硬く踏み固められた箇所は非常に滑りやすく、簡単にスリップダウンしてしまう神経質なコースと化した。
とはいえ本当に楽しいコースを作りたいという熱意あるビルダー達が作り上げるアルペングリックのコースは、フローで安全なコースから本格シングルトラック、ジャンプセクションなどバラエティに飛んだ極上のMTBパークであることは間違いない。
出走最終グループとなるAAカテゴリーになると、S1から他のクラスを圧倒する好タイムでレースは展開された。
S1S2共に土屋 聖眞(カトーサイクル)がトップタイムをマークするが、これをベテランの清水 一輝(BLAZE A TRAIL)が各ステージ1秒ほどのタイム差の2位でS3を迎える。
昨年圧倒的な強さを見せた幾田 悠雅(輪娯館/vittoria)はマディセッティングに不安を抱える中でのレースとなり、S1S2を共に3位となる。
また開幕戦でAAデビュー戦にして総合優勝を果たした朝倉佑太はS2で大きくタイムを落とし優勝争いからは離脱。
迎えたS3ではディフェンディングチャンピオンの幾田が状況的に総合優勝は厳しいと判断し、フルアタックのランでトップタイムをマークするが、本人の判断通り総合優勝には届かず。
S3の土屋と清水の争いはわずか0.17 秒土屋が上回り総合優勝を手にした。
Aクラスでは注目のKYBサスペンションを装着する兼子雄一郎(KYBカントリーモーニング)が他のAライダーを圧倒するタイム差でクラス優勝し総合でも5位に入るベテランらしい安定した走りを披露。
Bクラスでは10代の小出颯太(MTBクラブ安曇野/白馬高校MTBクラブ)がS1で総合5位に入る走りでクラス優勝。
Aクラスへの一発昇格基準である参加者の7%以内の総合順位という数値はクリアできなかったものの、総合9位でレースを終え、今季中にA昇格もすぐそこに見えてきた。
Cクラスでは市野考太(545 13vanguard やまだい農園 nakamatic)が優勝しB昇格。
Dクラスでは清水哉幸、園部烈、角張憧威が上位入賞しCクラスへと昇格を果たした。
今季から運用するライブリザルトにより優勝争いを繰り広げた選手は各ステージ後に自身のタイム、ライバルとの差を確認しレースを組み立てるという、昨年までは実現できなかった非常にゲーム性の高いものとなった。
もちろんこれは参加者全員にも言えること。
また、今大会からはコールアップでMCとの対話形式を行わず、MCはライブリザルト情報等を優先にレース実況に切り替える方針とし、各ステージの順位状況を伝え、最終S3が音響設備が設置されるコールアップエリアと隣接することから、最終走者の幾田がゴールした直後にはライブリザルト情報から土屋の優勝を即座に伝えるアナウンスを実施。
ENS(エンデューロ)レースにDHレースのようなゴールシーンの演出が加わることとなった。
次戦岩岳は超ロングステージを復活。
そして各ステージのゴールが今回のアルペンブリック同様にメインエリアに存在することから、MCによる情報が多くの選手や観客に届きやすく、ドラマチックなレース演出へとなることが期待される大会でもある。
*コースは現在調整中であり暫定発表

















