SHIMANO ENS 2025開幕戦は「朝倉 佑太」が総合優勝

SHIMANO ENS 2025開幕戦は、例年通り長野県富士見高原スキー場を中心としたエリアで開催された。
富士見高原はMTB常設コースなどはないため、ENSが行われる年に2回しか走行することができないエリア。
ENSを運営するダイナコのメンバーによりENS専用のコースが毎大会アップデートされ、今大会もステージ1、ステージ2の途中に大きなレイアウト変更がなされ大会は開催された。
試走日となる土曜日は天候、コンディションに恵まれ絶好のエンデューロ日和となり、ナチュラルトレイルと言える富士見高原ENSコースを多くの大会参加者、そして参加者でなくてもこのトレイルを楽しむことのできる「トレイルライドセッション」に参加したライダーが堪能した。
コースはペダリング区間を走りごたえあるセクションにアップデートしたこともあり、多くのライダーから高評価であった。

大会当日の4月13日は前日から一変の風と雨の「春の嵐」に見舞われた。
気温が低いことなどもありDNS(欠場)を選択するライダーも見られたが、131名のライダーが出走。
前日のベストコンディションからの雨は、先頭グループであるBクラスが有利と思われたが、やはり別格の実力を備えるAAライダーは圧倒的なタイムを出しながら3ステージを駆け抜けた。
今シーズンより始まったライブリザルトにより、各ステージ選手がゴールすれば数秒後には走行タイムが確認できるため、ステージ1からAAの激しいトップ争いや、A、B、C、D各クラスでも総合で上位に入る好タイムをマークするライダーに注目が集まった。

AAは今季からAA昇格した朝倉 佑太、昨年チャンピオン幾田 悠雅(輪娯館/vittoria)、昨年幾田と常にトップ争いを演じた土屋 聖眞(カトーサイクル)が3ステージの上位を交代する展開。
しかしステージ2、3と2つのステージで総合トップタイムを出した朝倉が合計タイム7分23秒29で僅差の争いを制した。
朝倉はAAで通用する実力を持ちながらも数年Aクラスに在籍し、昨年クラスチャンピオンと総合ランキング2位の実績を残し、厳しい昇格条件をクリアしてのAA本戦デビューウィンとなり、本人SNSでもその喜びを発信している。
今季は幾田、土屋に朝倉も交えた3強時代となることはリザルトを見れば明白と言える。

ライブリザルトを盛り上げたのは激しいAAトップ争いだけではない。

AクラスではKYBのサスペンションを装着する兼子、大野が総合5位、6位に入るコンディションに合わせたベテランらしい走りを披露。
Bクラスでは宮崎 隼(みやざきフレンド)がステージ2で総合9位のタイムを叩き出し、ステージ1、3もしっかりまとめ総合11位となった。Aクラスへの一発昇格条件(参加数の7%の総合順位)には届かなかったものの、素晴らしいリザルトと言えるだろう。

Cクラスでは村上 蕾夢がクラス優勝。
Dクラスは1位から小山 晶裕、村上 鳳冴、寺尾 昊。
各選手が昇格を決めた。

*強風と雨による影響で表彰式が実施できなかったため、賞状と景品は後日各選手に郵送される。