幾田 悠雅が開幕3連勝! SHIMANO ENS岩岳大会

SHIMANO ENS2024 第3戦決勝は6月30日に徐々に雨足が強まる状況の中開催された。

本戦開幕から2連勝の幾田 悠雅が今大会も優勝最有力候補であることは間違いない。
しかし第2戦アルペンブリック大会で3ステージの合計タイムわずか0.01秒差で2位となった土屋 聖眞が今大会のタイムドセッション(大会前日に行われるタイム計測)でトップタイムを叩き出し、優勝争いを見応えあるもに演出してくれた。

岩岳MTBパーク特有の非常に硬い路面に小雨が降り注ぎ、「超スリッパリー」な状況で始まったS1では、トップバッターの幾田 悠雅が早速この滑りやすい路面の餌食となるコースアウトを喫してしまう。
同じ箇所で清水 一耀も同様にコースアウトしたようだが、その二人がこのステージ1、2位に。
しかしこのステージ1だけで幾田は2位清水に13秒のアドバンテージを築いてしまう。
注目の土屋はステージ1を幾田から15秒、清水からは1.7秒差の3位に。

この日の幾田は圧倒的な速さで3ステージ全てをトップタイム。
トータルタイムでは2位の清水を22秒引き離しての文句なしの総合優勝を飾った。

幾田は表彰式で今回のようなシンプルで比較的簡単なコースは、フィジカルに自身のある自身にとっては「しっかりペダリングすれば勝てるコース」とコメントし、まさにそのフィジカルの強さを発揮した結果であった。
しかし2位清水はレース後に幾田との差に驚きながらも冷静に「すべてのコーナーで自分よりも0.数秒早く、この積み重ねが大きなタイム差に繋がっている」と分析した。
また、幾田のライディングが「まるでDHバイクに乗っているような攻め方と速さ」と見守ったギャラリーから聞いたと話していた。

勢いもあり、少々スリップしてもバランスを崩しても車体を進ませることを諦めない幾田のライディングスタイルは、「ハイリスクなライディング」に見られがちだが、ここまでの本戦3大会の全9ステージの順位は
富士見高原 S1 1位 S2 1位 S3 2位
アルペンブリック S1 2位 S2 2位 S3 1位
岩岳 S1 1位 S2 1位 S3 1位

この結果から幾田のライディングは確実に優勝するために大きなミスを許さず「安定して速い」と言わざるを得ない。
強すぎる幾田の残り2戦の戦い方にも注目しつつ、これを打ち破るライダーの登場に期待したい。

次戦は8月17-18日 野沢大会